ホイールカバーを取り替えたい時や落ちてしまった時、傷つけないように取り外しや設置の方法を理解しておくことは必須です。
ホイールカバーがなぜ取り付けられているのか、興味を持つ方もいるかと思います。
ホイールカバーの取り外しや設置の手順を中心に、その目的やアルミホイールの特色についても触れていきます。
ホイールカバーの外し方と装着方法
ホイールカバーは、特定の車種を除いて、スチール製のホイールに装着されるのが普通です。
プラスチック製のため、衝突の際に破れたり、時間の経過とともに外観が劣化することがあり、新しいものに変えたいと考えている方もいるでしょう。
ホイールカバーの取り外しと設置の手順を説明します。
取り外しの方法
多くのホイールカバーは、カバーの爪がホイールの端部に引っ掛かって固定されています。
取り外しは、ホイールとカバーの間に手を入れてしっかりと引くだけ。
カバーの中央よりも、外側に力を加えると取り外しやすいです。
取り外しにくい場合、プラスチック製のヘラを使って間に挟んで取り外すこともできます。
ただし、ホイールナットで固定されているタイプもあるので、その場合は、ナットを取り外す作業が必要です。
装着の方法
装着も直感的です。
ホイールカバーにあるエアバルブの位置や凹みを確認して、それを基準にして角度を決めます。
カバーの一部をホイールに合わせて押し込みながら、他の部分も適切にはめ込むと設置は完了です。
走行中にカバーが外れないように、きちんと固定されているかを確認することは重要です。
均等に取り付けられているか、取り外し方向に軽く引いて確認します。設置後の試走で、固定の確認を再度行うと良いでしょう。
劣化や破損の場合の対処
ホイールカバーは、障害物にぶつかると傷がついたり、壊れることがあるので注意が必要です。
また、プラスチック製のカバーは、日光などにより劣化することがあります。その場合、取り外し時に破損のリスクが高まります。
カバーの爪が壊れると、適切に固定できなくなるため、走行中に外れる可能性があります。外観も悪くなるので、新しいものに交換することをおすすめします。
ホイールカバーを取り付ける背景
多くのスチールホイールにはホイールカバーが取り付けられています。
なぜホイールカバーが必要なのか、疑問に思う方もいるかもしれません。
ホイールカバーの存在意義と、それを使用する車の特色について説明します。
外観の向上のため
ホイールカバーの主な役割は、ホイールの見た目を向上させることです。
スチールホイールは基本的に穴が開いた鉄板の形をしており、外観の魅力は少ないです。
スチールホイールだけの車だと、外観が似てしまい、車種間の区別が難しくなります。
そのため、車種ごとの外観の特徴を出すためにホイールカバーが使用されることが多いです。
低価格モデルでの採用が増加
かつては、多くの車にスチールホイールとホイールカバーの組み合わせが見られましたが、最近では低価格モデルでこの組み合わせが主流となっています。
製造費用の節約が主な理由で、スチールホイールはコストが低いためです。近年、ホイールカバーのデザインも多様化しており、高級なアルミホイールとの区別が難しくなってきています。
スチール製とアルミ製ホイールの違いと特色
アルミ製ホイールにホイールカバーが取り付けられることは稀です。
多くの人は、スチール製とアルミ製ホイールの差異はデザインだけだと考えがちですが、実際にはそれぞれに独自の特性があります。
それぞれのホイールの独特な特色について詳しく説明します。
スチール製ホイールの独特な点
近年、一般的な車にはアルミ製ホイールが主に使用されていますが、スチール製ホイールの利用はまだ続いています。
その理由は、単に製造費が低いからだけではありません。
スチール製ホイールの主な特色は、その高い耐久性です。
アルミ製よりも、ダメージや欠陥が生じにくく、信頼性が高いのが特徴です。
このため、大型車や商用車などではスチール製ホイールが主に使用されています。
アルミ製ホイールの独特な点
アルミ製ホイールの魅力は、そのデザインと軽さにあります。
軽量性は、燃費の向上や車の動きをスムーズにするため、特にスポーツカーなどのモデルに適しています。
しかし、外見や重さだけでなく、安全性にも注意が必要です。
安全基準を満たしているかどうかを示す「JWLマーク」や、第三者機関による試験を受けたことを示す「VIAマーク」は、選択の際の参考となるポイントと言えるでしょう。
アルミホイールの選定方法とその特性
アルミホイールへの変更を考えている方の中には、ホイールカバーの損傷をきっかけにしている方もいるかもしれません。
アルミホイールを選ぶ際、その構造やサイズの理解が役立ちます。
また、選定時のポイントも知っておくと良いでしょう。アルミホイールの選定方法を詳しく説明します。
現在のホイールサイズを把握する
ホイールを変更する前に、現在のホイールサイズを把握することが重要です。
ホイールの表面にサイズが刻印されている場合もありますが、内側にある場合もあるので、取り外して確認することも考慮してください。
例として「15×4.5 J 4-100 +45」のサイズ表記を取り上げます。
「15」はホイールの直径を示し、「4.5」はホイールの幅を示します。「J」はフランジの形状を示しています。
「4-100」は、ボルトの穴の数とその配置を示しており、「+45」はホイールのオフセットを示しています。
アルミホイールのデザインと形状を理解
アルミホイールには、スポーク、ディッシュ、メッシュなどのデザインがあります。
スポークはホイールの中心から外側へと伸びる棒のデザイン、ディッシュは深い皿のような形状、メッシュは網のようなデザインを指します。
さらに、アルミホイールの形状にも注目しましょう。
1ピース、2ピース、3ピースのホイールなど、部品の数によって構造が異なります。
部品の数が多いほど、価格も高くなることが一般的です。
ホイールナットの種類を確認する
ホイールを取り替える際、ホイールナットの種類にも注意が必要です。
ナットの座面形状が適切でないと、ボルトやナットの破損のリスクがあります。
ナットの座面には「テーパー座」「球面座」「平面座」などの種類があります。
特にアフターマーケットのホイールを選ぶ場合、この座面の形状をしっかりと確認することが大切です。
まとめ
ホイールカバーは、外れたり交換の際に破損を避けるため、正しい取り外しと設置の手順を知ることが重要です。
取り外しは、ホイールとカバーの隙間に指を入れて引き上げるだけのシンプルな作業。
設置時は、エアバルブの位置を確認しながら適切に取り付けます。
一方、アルミホイールはそのデザイン性と軽量さが魅力。
選定時には、サイズや形状、そして適合する車種を考慮することが必要です。
適切な知識と手順を持つことで、車の足元を美しく、安全に保つことができます。