車の操作には晴れの日も雨の日も関係なく、特に悪天候時にはその有用性が際立ちます。
雨天時には視界が悪化し運転が困難になることがありますが、その原因の一つがワイパーブレードの劣化によるものかもしれません。
劣化したワイパーは拭き取り効果が落ち、それが不安の原因となることがあります。
数千円でできる交換は、コストパフォーマンスに優れた安全対策として、交換のタイミングや方法を解説します。
自動車の必需品、「ワイパー」についての考察
晴天のドライブは快適ですが、常に晴れるわけではありません。
雨や雪の日には、車が特にその価値を発揮します。
これらの悪天候の中で快適かつ安全に運転するためには、ワイパーが欠かせません。ワイパーは水分を効率的に取り除き、クリアな視界を保つために重要です。
ワイパーは1890年代の末から1900年代初頭にかけて現在の基本的な形に近い形で発明され、以来、基本的なデザインは大きく変わっていません。
初期のワイパーは手動で操作する必要がありましたが、技術の進歩により電動ワイパーが主流となりました。
現代の車にはほとんどが電動ワイパーが標準装備されており、操作は非常に簡単です。
しかし、ワイパーは普段あまり注意を払われず、雨が降った際にスイッチを入れる程度で、定期的なチェックを行っている人は少ないかもしれません。
自動車のワイパーには、ワイパーアームとその先端に取り付けられるワイパーブレードがあります。
ワイパーブレードは、フロントウィンドウの曲面に対応するために設計されており、ワイパーゴムを支えるフレームと組み合わされています。
これらはカー用品店で簡単に購入および交換が可能です。
■ ワイパーブレードとワイパーゴムの違い
「ワイパーブレード」とは、ワイパーゴムとそのゴムを支えるフレームを含む全体の部品を指します。
一方で、「ワイパーゴム」は、ブレードの一部として具体的にゴム部分だけを指すため、両者は明確に異なる部品です。
ワイパーの交換を行う場合、ワイパーブレード全体を新しいものに交換することが可能ですが、ワイパーゴム部分だけを新しくすることもできます。
ワイパーゴムは比較的交換が容易で、定期的な交換が推奨されていますが、フレーム部分も経年で劣化し、定期的な点検と交換が必要です。
■コンシールド型ワイパーの増加と点検の重要性 ホンダ
近年の車種では、ワイパーが使用されていない時に車体内部に収納される「コンシールド型ワイパー」が増えています。
これはスタイリングを向上させると共に、空気抵抗を減らす効果があります。
しかし、ワイパーが見えない位置にあるため、日常的な点検がおろそかになりがちです。
特にコンシールド型のワイパーを持つ車種では、ワイパーの拭き取り能力が低下していることに気付かないまま運転するリスクがあります。
定期的なメンテナンスは必須で、ワイパーの交換や点検を行う際には、メンテナンスモードを活用してワイパーを外部に露出させることが必要です。
各車種ごとにメンテナンスモードの操作方法が異なるため、取扱説明書を確認することが重要です。
劣化したワイパーがもたらす危険性と交換のタイミング
雨や雪の日に運転する際、清潔で機能的なワイパーはウィンドウの水滴を素早く取り除き、視界を確保します。
ワイパーは連続した運動で水滴を払いのけますが、全ての部分が完全にクリアになるわけではないものの、機能的なワイパーであれば、前が霞むことはほとんどありません。
視界がクリアでない場合は、ワイパーが劣化している可能性があり、拭き取り性能が低下していることが一因かもしれません。
劣化ワイパーは車検不合格のリスクも
自動車のワイパーは、道路運送車両法による保安基準を満たさなければならず、その基準に達していない場合、車は保安基準に不適合とみなされます。
これにより車検にも通らないため、劣化が進んだワイパーの早期交換が重要です。
また、劣化したワイパーでは拭き取り不十分で、水滴が筋状に残ったり、水がうまく除去されないことがありますので、定期的なチェックと必要に応じた交換が推奨されます。
【ワイパーの交換時期と状態について】劣化を防ぐためには早めの交換を
ワイパーの寿命は使用頻度や保管状況によって変わります。
ワイパーゴムは経年劣化により柔軟性を失い、紫外線や高温などの環境影響も受けやすいです。
一般的な維持管理の指標として、「ワイパーゴムは半年ごと、ワイパーブレードは年に一度の交換」が推奨されています。これにより、突然の雨に対応できない事態を防ぎます。
たとえあまり運転しない車でも、年に一度はワイパーブレード全体を交換することが望ましいです。
定期的な点検と合わせて、拭き取り性能が低下していないか確認し、必要に応じて交換を行うべきです。
ワイパーゴムとブレードの価格は比較的手頃であり、交換することで得られる清潔な視界を考えれば、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。
ワイパーブレードの自己交換方法
ワイパーのガタつきや表面の錆が見られる場合、ワイパーブレードの交換が必要です。
DIYでワイパーブレードを交換するのは比較的簡単で、慣れれば数分で完了する作業です。以下に簡単な交換手順を説明します。
最初にワイパーアームをウィンドウから持ち上げます。
車によっては、ワイパーがボンネットの下に隠れるタイプもあり、その場合は車をワイパーのメンテナンスモードに設定する必要があるかもしれません。
ワイパーブレードは通常、ワイパーアームの先端にあるUフックに取り付けられています。
アームのブレードを固定しているクリップを解除し、アームを損傷しないよう支えながらブレードをアームの根本方向にスライドさせて外します。
新しいワイパーブレードを取り付ける際には、Uフックにブレードをスライドさせ、適切にロックされるまで押し込みます。
ブレードがしっかりと固定されたことを確認した後、ワイパーアームをウィンドウに戻し、ワイパーが正常に動作するかテストします。
この手順を完了すればワイパーブレードの交換は終了です。交換作業が面倒な場合は、カー用品店やディーラー、自動車修理工場で交換サービスを利用することもできます。
おすすめのワイパーブレード
ボッシュ エアロツインJ-フィット
ポチップ
ボッシュ、主に電動工具で知られるこのブランドから発売されている「エアロツイン」ワイパーブレードは、フラットタイプでスタイリッシュなデザインが特徴です。
ワイパーゴムとブレードの軸がシームレスに連結されていることで、シンプルながら効果的な構造を持ち、窓の曲線にぴったりと合わせてスムーズに拭き取ります。
この製品はモータースポーツでの使用も多く、特に2020年には国内のトップGTレース「SUPER GT」GT500クラスのすべての車に採用されるほど、その性能と信頼性が認められています。
ボッシュがワイパーブレードの開発で培ってきた90年以上の歴史が、その高品質に寄与していると言えるでしょう。
また、サイズのバリエーションが豊富で、国内外の多くの車種に対応しています。
ボッシュの創業国であるドイツの技術が生きる輸入車用のワイパーブレードも、多くの選択肢を提供しています。
ソフト99 ガラコワイパー
ポチップ
ガラコは通常、ウィンドウへの撥水コーティング剤やウォッシャー液として知られていますが、ワイパーブレードにもその撥水技術が活用されています。
「パワー撥水ブレード」は、単なるワイパー機能を超え、濃縮されたガラコ成分を含むワイパーゴムを使用しており、ワイパー操作時に自動的にガラス表面に撥水コーティングを施します。
この技術により、雨天時の視界をクリアに保つことが可能です。
さらに、このワイパーのゴムにはグラファイトコーティングが施されており、滑らかで均一な拭き取りを実現し、耐久性も向上しています。
既にガラコで撥水処理されたガラスにも最適で、優れた撥水性を持続させたいユーザーにおすすめです。
デザイン面では、標準的なトーナメントタイプからエアロデザインの「エアロスムース」仕様まで、さまざまなバリエーションがあります。
輸入車に適したモデルも提供されているため、どのような車にも適合するワイパーブレードを見つけることができるでしょう。
よくある質問
ワイパーブレードは劣化しますか？交換は必要ですか？
ワイパーゴムは劣化するのが一般的で、視覚的にもわかりやすいですが、ワイパーブレードのフレーム部分も時間の経過と共に摩耗や錆が生じることがあります。
これによりウィンドウに対する密着性が低下し、効率的な水の拭き取りが困難になるため、年に一度のワイパーブレードの交換が推奨されます。
ワイパーブレードの交換は自分でできますか？
ワイパーブレードの交換は、自動車のメンテナンス作業の中でも比較的簡単に行える作業の一つです。
DIYでの交換が可能で、必要なワイパーブレードはカー用品店などで容易に購入できます。
もし自分で交換することが難しい場合は、カー用品店、カーディーラー、または整備工場での交換サービスを利用することも一つの選択肢です。
まとめ
ワイパーブレードの交換目安と手順を説明してきました。
劣化したワイパーを使い続けることは、視界を悪化させるだけでなく、運転中のストレスと安全リスクを増大させます。
定期的なワイパーの交換は、雨や雪の日でも快適に運転できるために重要です。
新しいワイパーゴムやワイパーブレードを使ったときの滑らかな動きと効率的な拭き取りは、驚くほど心地よいものです。
ワイパーゴムの交換は数百円から可能で、簡単にDIYで行えるので、次の休日に挑戦してみると良いでしょう。
